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2006年8月 2日 (水)

土光敏夫

いわずと知れた中曽根総理大臣時代の経団連の会長(経済界の重鎮)であり、行政改革と財政再建に取り組んだ人物である。

「土光臨調」では中曽根康弘総理大臣に「自分の意見を絶対に通していただかないと引き受けない。そうしないと財政悪化(100兆円の借金、今の10分の1)で日本は潰れる。」と言ってすべてを飲ませるほどの説得力を持っていた。国鉄の解体や様々なことを進言してきたが、結局は政治家や官僚の談合につぶされ、政府は増税を決定し、「増税なき財政再建」は骨抜きにされた。

土光さんの悔しさはどれだけのものであったか想像に難くない。土光さんの食事をテレビで見たことがある。目刺しや野菜と少しのご飯、増税なき財政再建をするには、質素倹約が必要だと自分から実践して見せていたのである。こういうところは「徳川吉宗」に似ている。

しかし、その後の土光さんは日本をただ見守るしかなく、悔しさと人生の教訓を以下の言葉のように残している。

「私自身は21世紀の日本を見ることはないでありましょう。しかし新しい世代である、私たちの孫や曾孫の時代に、我が国が活力に満ちた明るい社会であり、国際的にも立派な国であることを心から願わずにいられないのであります…。」

「失敗は終わりではない。それを追求していくことによって、はじめて失敗に価値が出てくる。失敗は諦めたときに失敗になるのだ。」

会社も同じであろう。もう2-3年しかいない脳みそが退化した保身だけの老人が今後の方針を決め、20年後、30年後まで同じ会社で働く人間のことを考えずに、周囲にイエスマンを集める。耳に心地よい言葉しか聞き入れない。権力行使にのみ尽力を注ぎ、これからの人間のモチベーションを下げ続ける。こんなことは企業の存続に際して決してあってはならないことである。

何もしないことで減点を免れる、詭弁による責任転嫁をして、上司のご機嫌をとる。こういう人間達は自分の失敗を絶対に認めない。部下であろうが上司であろうが責任を取らせやすいところに押し付ける。

私は少なくとも土光さんの精神を絶対に忘れない。

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